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“孤高の人”加藤文太郎の生き方

2010年7月11日

新田次郎の長編小説“孤高の人”を感動を持って読み終えた。
何か深く共鳴する物を感じ、考えさせられた。
画像 006
上巻は無口で対人関係の苦手な主人公、加藤の山での超人的な単独行を淡々と、
登山等に興味ない読者には退屈にも思えそうだが、
下巻にはいり、いろいろな人間模様も入り面白く感動的である。

最近読んだ小説の中では、私にとって最も面白く感慨深く読めた気がする。
大分前読んだときには、ほぼ印象に残らないくらい、
ひょっとしてその時は、少し退屈な小説だったのかもしれない。

山しかなかった加藤から、結婚して別な新たな喜びにも
目覚めた加藤の変容ぶりが心打つ。
そして希望に満ちた新たな人生がスタートしてわずか一年後、
最愛なる二十歳過ぎの奥さんと、生まれて間もない赤ん坊を残し
これで最後と思った冬山、槍の北鎌尾根で
生きたい死ねないと思いながら……

いろんな生き方を少し立ち止まって、考えさせる
心に強く残る小説でした。 -h-
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